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スタッフブログ

こんにちは。浜松市の工務店、ほっと住まいるの栗田です。


先週のこと・・・袋井市太田にてI様邸の上棟が行われました。

上棟を行ったのは先週でしたが、I様邸の上棟は台風10号にとにかく悩まされました。



雨の日の上棟

本来予定していた上棟日は8月末で、当時の予報では上棟日には台風直撃が予想されており、とても決行出来るような感じではありませんでした。


なので・・・・・・





・・・その日は柱を1本だけ立てて、建て方に着手したという形を取ることにして、その際、立てる柱はせっかくなので縁起の良さそうな『い1』を選びました。


コチラの写真の『い1』のように、材料にはすべて間口方向の『いろはにほへと・・・』、奥行方向の『123456・・・』で組み合わせた番付が振られており、たとえば『い2』はここで、『ろ3』はあそこに・・・と、同じく土台や床パネルの印字に照らして、使う箇所が判断できるようになっています。


真っ先にという意味合いで『いの一番』って言葉を日常生活で使ったりもしますが、この番付も『い1』が起点となっています。


その後、延期した先で上棟が出来るかと思いきや、ジョギング並みのスピードという、冗談ではないようなノロノロ台風のおかげで延期を重ねること3回・・・待ちに待っっって9月3日、ようやく上棟を迎えることが出来ました。


上棟は他にも『棟上げ』とか『建て前』とか、あるいは建築業界用の言葉で『建て方』なんて呼ばれ方もされていて、上棟日には柱や梁などの建物の基本構造となる部分の組み立て作業を大工さん数人掛かりで行います。

この日も6人の大工さんにレッカー屋さん、それにお手伝い要員として弊社から2人と・・・合計9人で作業を行いました。



7:00 作業開始前



職人さんの朝は早く、上棟の日はいつも7:00頃には現場に集合します。

・・・と言っても、そこからすぐさま作業を始めるわけではなく、棟梁が買ってきてくれた缶コーヒーを飲みながら作業開始までの1時間、ダラダラとお喋りをしているのが通例です。

まぁ・・・無駄話ではあるのですが、その無駄話も仲間意識を高めるためには強ち無駄とは言い切れない部分もあるんですよね。



8:00 作業開始







本来なら1階の柱は前日に立てておくのがいつものことですが、台風が居座っていたので事前準備が出来るわけもなく、1階の柱を立てるところから作業開始です。

ほぼ平屋のI様邸は1階の柱が多く、これだけでも結構な時間を要してしまいました。
もしここまでの作業を前日に行えていたらと思わなくもありませんが、相手が台風では仕方ありませんね・・・。




柱を立て終えると、1階の梁を組む工程に作業が移行し、レッカー屋さんと連携を取りながら柱のほぞを梁のほぞ穴にはめ込んでいきます。


1階の梁が組み終わるとこんな感じに。




11:10 2階床合板張り・2階柱立て





慣れないうちは梁の上を歩くのも結構怖いものですが、経験を積んだ大工さんは流石というべきです。
梁の上をスタスタ歩きながら床合板を並べ、それを釘留めした後は、更に2階の柱を立ててもらいました。


13:19 2階梁組み



1階の柱→1階の梁→2階の床→2階の柱・・・と続けば、次は2階の梁です。
2階の梁を組み終えると、次の作業がいよいよ棟上げです。



13:27 棟上げ



お昼休憩を挟んで13時27分・・・無事に棟木が上がりました!!


棟木というのは屋根の一番高いところに横たわって配置される木材のことを言い、I様邸の場合、画像の矢印部分の木がそれに当たります。



ここでちょっとおさらいというか・・・冒頭で触れた名称に関してですが、上棟、棟上げなどの呼び名は『棟』木を『上』げることからそう呼ばれています。


上棟という言葉からすると、棟木が上がった時点で目標達成のような印象を受けますが、棟木が上がったからといって、それで作業が終わるわけではありません。

この日を過ぎれば残りの木工事の工程は基本的に大工さんが一人で行うことになるので、残りの時間は残りの時間で大工さんが大勢集まっているうちに進められるところまで作業を進めます。




・・・というわけで、棟が上がった後は、母屋に垂木を打ち、それが完了したところで1日目の作業が終了しました。



建て方2日目

ほっと住まいるでは、いつも建て方作業を2日間にわたって行っています。

それは、柱などの構造躯体をなるべく濡らしたくないからに他ありません。

(・・・と言いつつも台風の影響で随分と濡れてしまったのですが・・・・・・。)


一時的に濡れてしまうのは仕方が無いにしても、雨に濡れてしまう状況を放置しておくのはやはり良くないので、2日目は耐力面材となる『EXハイパー』を張る作業を行うようにしています。


このEXハイパーですが、施工手順としてはまず寸法通りにカットして、それを外に運び出し、所定の位置に仮留めしたものを仕上げに釘打ち機で固定するという手順となります。

これを大工さんひとりで行うと、技術的に出来ないということはありませんがそれなりに時間が掛かります。

時間が掛かればそれだけ雨に濡れるリスクも高まりますので、役割分担しながら一気に進めてしまいます。


ただ・・・・・・


I様邸の場合、壁張りに加え、もう一つ大きな作業が残っていました。

それは・・・屋根の施工です。







ほぼ平屋という間取りの特徴上、1階の大きさに対して2階の間取りが極端に小さく、見映えを考えた大屋根デザインの外観が時間の掛かる要因となったようです。


なので、EXハイパーも一部張り切れずに残った部分もあったものの、なんとか2日間でここまでの状態に持っていくことが出来ました。


さて・・・ここまでは外周りの作業について触れてきましたが、内部は内部で2日間掛けて作業を進めています。



耐震上で必要となる筋交いや、間仕切壁の柱間の設置される間柱、建具上に付くまぐさ等、プレカットして現場納入された部材の取付作業も完了し、金物類も全て付け終えることが出来ました。





延期延期にまた延期でようやく迎えられた上棟・・・いつになったら上棟することが出来るんだと随分やきもきしてしまいましたが、逆にその分、記憶に残る上棟になったんじゃないでしょうか!?


I様にとってももちろんそうですが、我々にとっても本当に待ちに待った上棟となりました・・・。





この記事の作成者

工務アシスタント 栗田 和

宅地建物取引士
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