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こんにちは。浜松市の工務店、ほっと住まいるの栗田です。


注文住宅の打ち合わせと言えば、間取りから始まり、屋根材や外壁材などの外部仕様、床やクロスなどの内部仕様、キッチンやお風呂などの設備仕様を決め、更には電気配線などについても検討しなければならないことはご存じかと思います。

それら目に見えるものとは違って、家が完成してしまえば目にする機会がないところではありますが、よぉ~く打合せしておかなければならないもののひとつとして『下地』が挙げられます。


下地の話に先立ち、木造住宅の間仕切り壁の内部がどのようになっているかということについて知っておく必要がありますので、まずはそちらから説明しますね。

内装の仕上げとして一般的に流通しているクロスですが、クロスはプラスターボードの上に張られ、そして、そのプラスターボードはというと、柱・間柱にビスで固定されます。間取りにもよりますが、柱は概ね90cm間隔で立っており、その90cmの真ん中、45cmのあたりに立てられている幅3cm程の細めの柱を間柱と呼んでいます。プラスターボードの横幅は90cmで、両隅を固定しただけだと真ん中あたりがたわんでしまうため、その防止のためにプラスターボードの幅の真ん中も間柱に固定します。(画像でいうと、青の実線がプラスターボードの両端、破線がその真ん中という感じですね。)


さて・・・ボードが45cm間隔で固定されていることはなんとなくわかったんじゃないかと思いますが、更に付け加えると、柱や間柱があるところ以外は、ボードの裏って空洞なんですよね。

プラスターボードは石膏で出来ているので、たとえば思いっ切りパンチしたり、強い衝撃を加えたりすると穴が開いちゃいます。

こちらの写真はリフォーム工事開始の際に玄能でぶっ叩いて開けた穴。

実生活の中で壁にパンチしたり、玄能でぶっ叩いたりするなんてことはそうそうあることではありませんが、何が言いたいかといえば、何かを取付けるためにはビスが効く木下地が必要だということです。


その点、あらかじめ取付けるものが決まっている箇所には事前に下地を入れており、たとえば、サッシの上にカーテンレール用の下地だとか・・・・・・


・・・一方こちらの壁には、食器棚固定用の下地が入れられていますね。


ここで注意しなければならないのが、時計やタオル掛けなどのお施主様による支給品です。

下のイメージ画像のような、ビスの固定位置が縦並びになっている時計などは間柱に固定できますが・・・・・・


・・・タオル掛けなど、ビスを横並びで固定するものに関しては、サイズ次第で片側を柱や間柱に固定できたとしても、もう片方が固定できなくなる場合があります。


なので・・・そうならないようにするためには下の画像の赤線部のような横方向の下地を入れておかなければなりません。


タオル掛けのようなそれほど重量が無いものであれば最悪、プラスターボード用のアンカーというものを埋め込み、そこにビスを打てば固定も出来ます。ただ、荷重をかけて使うもの、手摺りの場合はそうはいきません。弊社では介護保険を利用した手摺りの取付作業なんかも行っているのですが、そもそも手摺りが付けられるのか否かを調査に行くと、付けたい箇所に下地が入っていないケースが殆どです。

そういう場合は・・・・・・

・・・仕上がったクロスの壁の上から下地の間柱を狙って補強板を設置し、その補強板の上に本来の目的物である手摺りを取付けます。

補強板という手法を使えば極端な話、手摺りはもちろんのこと、タオル掛けであっても取付けることは出来ますが、やはり色合いとかのコーディネート面の見た目でちょっと損してしまいますよね。

見た目も美しく仕上げるためには壁の中に下地を入れておき、クロスの上に直付けするのが一番!!そのためにはタオル掛けや収納用のフックなど、家の完成段階で付けておきたいもの、手摺りなどの将来的に必要になるかもしれないもの、それらを何処にどういう風に取付けたいかイメージしておき、それを打ち合わせに反映させることが重要です。

この記事の作成者

工務アシスタント 栗田 和

宅地建物取引士
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